「復活祭」前の断食の習慣に注意

2011.10.22

イスラム教徒には「ラマダン」とよばれる断食の習慣があることはよく知られているが、ギリシャにも、宗教上の理由から厳しい断食を行なう習慣がある。といってもイスラム教ではなく、ギリシャ正教の習慣である。ギリシャの人々の暮らしには、国教であるギリシャ正教の教えが人々の暮らしに深くかかわっていて、教会暦によって一年の生活サイクルが刻まれている。とくに最大のお祭りであるキリストの復活祭(イースター)と、それを中心とする一連の行事は、彼らの生活にはなくてはならない重要なイベントである。このイースターの前に、48日間もの断食をつづけるのだ。断食といっても、イスラム教徒の断食とはかなり違っている。すべての食べ物を断つのではなく、肉、魚や、バター・ミルクなどの乳製品、卵などの動物が産んだものを食べてはいけないというもの。さらに、この期間中の木曜と金曜、イースター直前の1週間は、ワインとオリーブオイルも断つ。キリストの葬儀が行なわれた金曜日は、火を使った料理もタブーで、この日は冷たい食べ物しか口にできない。そして翌土曜日は、キリストの復活日で、ギリシャ人はこのときを待ちかねていたように、深夜1時過ぎからは、一転して肉や魚のごちそうを思いっきり食べるのだ。だから、この断食の最中に、ギリシャ人と食事をともにすることがあったら、相手が断食中かどうかに気を配ろう。断食中なら、かぎられたメニューで食事をしなければならないからだ。

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